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2420万の光を閉じ込める箱——山の運動会に、ロベルトの宝物を

  • 4月21日
  • 読了時間: 3分

 

時を止める、黒い小箱

 



地下深く、鉱山の最奥——ひんやりとした岩肌に、ロベルトの手が触れた。ランプの光に、小さな元箱がうっすらと浮かび上がる。丁寧に埃を払うと、中から黒く精密な箱が現れた。ずしりと重く、けれど手のひらに収まる大きさ。彼の髭の先が、ぴくりと震えた。

 

「おい!俺はこんなのを見つけてきたぜ!さぁみんな宴だぜ!」

 

洞窟を駆け抜けたロベルトが、広間の中央にそれを置く。集まったドワーフたちが目を丸くする中、温かいスープの匂いが部屋中に満ちていた。プラムが大鍋の前で振り向く。

 

「ねえみんな!今日はワインもいっぱい用意してあるの。ロベルトがまたすごいの持ってきたみたいねぇ」

 

ロベルトが掲げたのは、人間の国で2015年に生まれたという一眼レフ——キヤノンEOS 8000D。18-135ミリの万能レンズが一本。広い景色も、遠くの小さな被写体も、これだけで捉えられる。DIGIC 6と呼ばれる心臓部が、人の肌をとりわけ柔らかく映すのだという。「Canonらしさ」——血の通った、あの色。

 

 

走る光を、止めるために

 




宴の準備が整いかけたとき、洞窟の入り口に、小さな影が立った。まだ髭も短い、若いドワーフだった。胸元で両手を握りしめ、ためらいがちに一歩踏み出す。

 

「あ、あの……来月、山の運動会があって。仲間の走る姿を、どうしても残したくて……」

 

その声は震えていた。遠く、鉱山の奥から、低く響く岩音がひとつ、届いた気がした。だが誰も、それを気に留めなかった。

 

ロベルトの目が、光った。

 

「若いの、こっちへ来い。俺が見つけてきたこの箱はな、走る光を止めるために作られてるんだ」

 

そう言って、ファインダーを覗かせる。19点のクロスAFという"眼"が、動くものを逃さない。バリアングル液晶は、しゃがんで構えても、頭上に掲げても、構図が崩れない。タッチパネルで、触れた場所にすっとピントが合う。

 

「運動会なら、走る連中を追いかける距離も幅も、この一本で足りる。Wi-FiとNFCも付いてるから、撮ったそばからみんなに送れるぜ」

 

プラムがそっと歩み寄り、若いドワーフの肩に手を置いた。

 

「ねえ、大丈夫よ。このカメラね、顔をとっても優しく撮ってくれるの。仲間の笑った顔も、頑張った顔も、ぜんぶきれいに残せるわ」

 

 

宴の光の中で

 



若いドワーフの目から、こらえていた一粒が、静かにこぼれた。両手で、恭しく箱を受け取る。元箱、バッテリー、充電器、ストラップ、説明書、各種キャップ、メーカー保証書——"人の国"の宝物が、そのまま揃っていた。

 

「あ、ありがとうございますっ……!」

 

ロベルトが豪快に笑う。

 

「礼はいい。運動会が終わったら、一枚、俺たちにも見せてくれ。それでチャラだ」

 

プラムが後ろから、白ワインの入ったグラスをそっと差し出した。今日の料理はどうやら、いつもより塩が効きすぎているらしい——だが、誰も口にはしなかった。温かい光の中で、ドワーフたちのグラスが重なる音が、洞窟にやさしく響く。

 

ロベルトが見つけてきたこの宝物は、こちらの商品ページから引き取ることができる。次の宴を、走る光で彩りたい誰かのために。

 

 
 
 

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