重たい宝ほど、あたたかい ― 力持ちカロリーが運んだ奇跡のカメラ
- 4月19日
- 読了時間: 2分
重たすぎる宝物
その日、俺とカロリーはいつもより深い坑道へと足を踏み入れていた。
「ロベルト、今日はなんだか空気が違う気がするね…」
カロリーが少し不安そうに言う。だが俺は胸が高鳴っていた。
「ああ…こういう時は決まってる。でっかい“当たり”が眠ってるぜ。」
しばらく進むと、岩陰の奥にひっそりと置かれた箱を見つけた。埃を払うと、その姿が現れる。
それは、ただの道具じゃない。重厚で、静かに、だが確かに存在感を放つ“機械”。

「おい…これ、ただもんじゃねぇぞ。」
俺の声が震えた。カロリーも目を丸くしている。
「ねーみんな!…って言いたいけど、これ…すごく重そうだね…!」
その通りだった。MAMIYA RZ67 PROFESSIONAL II Z 110mm F2.8 W。それはまるで、大地そのものを切り取るために作られたような一台だった。
運ぶ理由
「よし、持ち帰るぞ!」
俺が言うと、カロリーは一瞬ためらいながらも、すぐにニコッと笑った。
「うん!僕に任せて!」
その巨体を軽々とは言えないが、確かな力で持ち上げるカロリー。額に汗をにじませながらも、その顔はどこか嬉しそうだった。

「無理すんな、カロリー。」
「大丈夫だよ。だってさ、これ…きっと誰かの大事な思い出を撮ってきたカメラでしょ?」
その言葉に、俺はハッとした。
宝物ってのは、ただ珍しいとか高いとかじゃねぇ。
“誰かの時間”を閉じ込めてきたものなんだ。
宴の意味
やっとのことで洞窟へ戻ると、仲間たちが待っていた。
「おい!俺はこんなのを見つけてきたぜ!さぁみんな宴だぜ!」
俺が叫ぶと、歓声が上がる。だがその中心には、誇らしげに立つカロリーがいた。

「ねーみんな!宝物を見つけて来たよ!宴が楽しみだなぁ〜!」
その言葉通り、宴は始まった。酒を酌み交わしながら、俺たちはそのカメラを囲む。
「こいつはな、ただの機械じゃねぇ。」
俺は静かに言った。
「光を掬って、時間を閉じ込める“箱”だ。」
カロリーはうんうんと頷いている。
その夜、俺たちはいつもより少しだけ静かに、だけど深く笑い合った。
もしこの宝物を引き取りたい奴がいるなら、ここから迎えに来てやってくれ。
きっと、次はそいつの物語を写す番だからな。
— ロベルト ⛏️



コメント