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白い相棒と、風の音を探しに

  • 6月3日
  • 読了時間: 3分

地下の坑道に、その日は妙に柔らかな風が流れ込んでいた。どこか遠くの地上から、土と緑のにおいを連れてきた風だ。

 

ツルハシを片手に岩肌を見つめていたロベルトは、ふと手を止めた。壁の奥から、これまで掘り当ててきたどの宝とも違う、すずやかな気配がする。慎重に岩を崩していくと——白く、まるみを帯びた小さな箱が、ぽろりと顔を出した。

 



「おい!見ろよ、これ!真っ白だぜ!」

 

ロベルトの声が坑道じゅうに響いた。掘り出されたのは、ソニー SONY VLOGCAM ZV-E10 E PZ 16-50mm Kit ホワイト。汚れひとつない、雪のように白い一台だった。ランタンの灯りを受けて、レンズがちらりと光る。

 

騒ぎを聞きつけて、ワインの瓶を抱えたプラムがやってきた。白い宝物をのぞき込むと、ぱっと表情がほころぶ。

 

「わぁ、可愛い……。ねえロベルト、これね、外の景色を撮るための道具なんですって。地下じゃもったいないわ」

 

ロベルトは少し考え込んだ。仲間たちはいつも、宝を掘っては坑道の暗がりで宴を開く。けれど、この白い相棒は、暗い場所より、もっと明るくて広いところが似合う気がした。

 

「……よし。たまには地上に出るか。こいつの本当の力を、見てやろうじゃねえか」

 

プラムは目を丸くした。地上へ出るなんて、ドワーフにとっては一大事だ。けれどロベルトの瞳は、もう決まっていた。

 

長い縦穴をのぼり、苔むした岩のすき間をくぐり抜けると——まぶしい光があふれた。ふたりが顔を出したのは、丘の上。風が草をなで、遠くで小鳥が鳴いている。地下で暮らすふたりにとって、空の青さは、宝石よりも鮮やかに映った。

 



「うわ……っ、なんだこの広さは!」

 

ロベルトは白いカメラを構えた。手のひらにすっと収まる軽さ。風になびく草原に向けてレンズを向けると、画面のなかに、いきいきとした緑が広がっていく。動作はなめらかで、まるで最初から外で使われるのを待っていたかのようだった。

 

プラムは目を閉じて、風の音に耳をすませた。

 

「ねえ、聞こえる?葉っぱのこすれる音。鳥の声。こういうの、ちゃんと残せたら素敵よね」

 

VLOGCAMは、もともと景色も音も、まるごと記録するために生まれた道具。付属のウインドスクリーンを風よけに使えば、そよ風の中でもやさしい音をすくい取れる。ロベルトはレンズを花に近づけ、プラムが見上げる空を撮り、流れる雲を追いかけた。気づけば、ふたりとも夢中になっていた。

 

陽が傾きはじめたころ、ロベルトは撮った映像を見返した。緑、光、風、そしてとなりで笑うプラムの横顔。地下では決して撮れなかった一日が、白い小さな箱の中に、まるごとしまわれていた。

 



「……地上も、悪くねえな」

 

ロベルトがぽつりと言うと、プラムはくすりと笑った。

 

「ふふ、たまにはいいでしょ?今日のこと、宴のみんなにも見せてあげましょ。私、お料理がんばっちゃう」

 

その言葉に、ロベルトの背筋がほんの少しこわばったのは——きっと、別の話。

 

ふたりが地上で出会った、風の音と光の一日。その思い出を連れてきてくれた白い相棒は、いま静かに、次の持ち主を待っている。あの丘の景色を、今度はあなたの手で残してみてはどうだろう。ロベルトとプラムが見つけてきた今回の宝物は、商品ページを見るから引き取ることができるぞ。

 

Even a dwarf is strong——小さな体に、大きな冒険を。

 

 
 
 

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