カロリーとプラム、お宝カメラを空にかざす〜地上テスト撮影大作戦〜
- 10 分前
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地下の工房に、朝の支度の音が響いていた。とはいえドワーフたちの暮らす洞窟に「朝」を知らせるのは日の光ではなく、湯を沸かす鍋の音と、誰かの寝ぼけた鼻歌である。その日、いつもより早く起きていたのはカロリーだった。
「ねーみんな!このコ、そろそろ外に出してあげたいんだ!」
カロリーが両手で大切そうに抱えていたのは、先日みんなで発掘したばかりの一台のカメラだった。ライカ LEICA M6 TTL 0.72 シルバー BODY。銀色の小さな躯体が、ランタンの灯りをやわらかく弾いている。使用感の少ない美品で、光学系もクリア。動作も各部点検も済んでいる、正真正銘の「お宝」である。

「あら、いいわね。地上でお日さまの下だと、写りもきっと気持ちいいわよ」
そう答えたのはプラムだった。ドワーフ唯一の女性で、みんなの癒し役。今日はカメラのテスト撮影に付き合ってくれるという。カロリーは、それだけで少し顔が赤くなった。もっとも本人は「ランタンが近いだけだよ」と言い張るのだが、誰もそれを信じてはいない。
地上への長い階段
ドワーフの洞窟から地上へ出るには、螺旋状の長い階段をひたすら登らねばならない。ふつうのドワーフには一苦労だが、ドワーフ一の力持ちを自負するカロリーにとっては、腕の見せどころである。
「まかせてよ!カメラも、荷物も、プラムも、ぜんぶ僕が運ぶから!」
「私は自分で登れるわよ?」
「あっ……そ、そうだよね……」
張り切りすぎて余計なことまで口走り、カロリーはひとり赤面した。プラムはくすくす笑いながら、革のケースにカメラをそっとしまう。付属の取扱説明書も一緒だ。壊れ物を運ぶときのカロリーは、力持ちとは思えないほど指先がやさしい。ずっしりした宝も、彼の手にかかれば羽根のように丁寧に運ばれていく。
階段を登りきり、重い岩戸を押し開けた瞬間、ふたりは思わず目を細めた。

「うわぁ……明るい!」
「ふふ、久しぶりのお日さまね」
初めての太陽の下で
草原に、風が渡っていた。プラムはケースからカメラを取り出すと、ファインダーを覗いてみる。ファインダー倍率0.72の視界に、緑と青空がくっきりと広がった。距離を合わせる二重像がぴたりと重なる感触に、思わず「わぁ」と声が漏れる。
「見て、カロリー。ちゃんと合うわ。ピントがすーっと決まるの」
「ほんとだ!すごいねぇ、このコ賢いなぁ!」
カメラに賢いも何もないのだが、ふたりの目にはこの銀色の相棒が、まるで生き物のように映っていた。TTL測光のおかげで、明るさに合わせた設定もしやすい。M6という機械は、電池がなくてもシャッターが切れる潔さと、覗いて・合わせて・押すというシンプルな所作が魅力なのだ。難しい理屈は抜きにして、ただ「撮る」ことが楽しくなる。
プラムが最初の一枚を、遠くの丘へ向けて切った。乾いた、けれど確かなシャッター音が、草原にちいさく響く。カロリーはその音に、なぜだか胸がいっぱいになった。
「この音、いいなぁ……。宴のとき、みんなにも聞かせたいや」
「そうね。今夜の宴で、撮った写真もみんなに見せましょ」
プラムがカメラをこちらに向けたので、カロリーは大慌てした。
「えっ、僕!? 待って、ちゃんと立つから……!」
「はい、チーズ。……ふふ、いい顔」

気合いを入れすぎて変な仁王立ちになったカロリーの姿が、記念すべきテスト撮影の一枚として、しっかりフィルムに収められた。あとで現像したそれを見て、みんなは大笑いすることになるのだが、それはまた別のお話。
ふたりはしばらく草原に腰を下ろし、流れる雲を眺めた。地下では味わえない、ゆったりした光の時間だった。Even a dwarf is strong. ――小さな者にも、大切なものを守り、丁寧に運ぶ強さがある。カロリーのやさしい手が、今日もひとつの宝を無事に地上へ届けたのだった。
さて。ふたりが地上デビューをさせてやった今回の宝物、ライカ LEICA M6 TTL 0.72 シルバー BODYは、次の持ち主のもとで新しい光を切り取る日を待っている。この銀色の相棒を迎えたい方は、商品ページを見るから引き取ることができるぞ。



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